カルシウムって、なんだろう??

子供から大人まで、骨の健康維持のために必要不可欠なカルシウム。不足しがちなミネラルの一つです。特に、男女ともに若年層の摂取量が少ない傾向にあると言われていますが、カルシウムとはどのようなものなのでしょうか?



🦴99%が骨や歯の成分🏃

カルシウムは骨や歯の主要な成分です。カルシウムの99%がこれに利用されます。残りの1%は、血液凝固や筋肉の収縮、神経の興奮の抑制、血圧上昇防止などにも関係しています。


骨は約3か月サイクルで骨形成(定着)と骨吸収(破壊)を繰り返しています。そのため、一度に多く摂り貯蓄することはできず、毎日少しずつ摂取する必要があります。

日本人の食事摂取基準 2020版での推奨量は、男性18~29歳で800㎎/日、30~74歳で750㎎/日、女性18~74歳で650㎎/日となっています。

一般的な食品からの過剰摂取の危険性は少ないと考えられていますが、サプリメントによる過剰摂取には注意しましょう。高カルシウム血症、高カルシウム尿症、泌尿器系結石、前立腺がんなどを招く恐れがあります。長期に不足すると、小児のくる病、骨粗鬆症や高血圧、動脈硬化などを招く恐れがあります。



🦴カルシウムが多く含まれる食品🍴

カルシウムは、小魚類、牛乳・乳製品、小松菜、木綿豆腐・納豆などの大豆製品に多く含まれています。主に小腸で吸収されますが、成人では約25~30%しか吸収されません。それほど体内に吸収されにくい栄養素の一つです。吸収率のよい牛乳でも、約40~50%です。


カルシウムの吸収を促進するために、ビタミンDの多いきのこ類やさけ・あじなどの魚を一緒に摂取しましょう。ビタミンDは紫外線を浴びると皮膚で合成されるため、適度な日光浴も効果的です。また、カルシウムの吸収促進と流出を抑制するために、ビタミンKの多いひじきや納豆、ほうれん草やブロッコリーを一緒に摂取しましょう。

🦴リンの過剰摂取はカルシウム減🍜

リンは肉や魚、乳製品など、一般的に食品に含まれているため、不足することはほとんどありません。元々はカルシウムと結びつき、骨や歯の形成を助けています。しかし、過剰摂取すると、体内のカルシウムを排泄してしまう作用があります。スナック菓子やカップ麺などのインスタント食品、練り物などの加工食品、一部の清涼飲料水などの摂り過ぎによるリンの摂り過ぎに気をつけましょう。カルシウム:リン=1:2が理想と言われています。



🦴マグネシウムは骨の味方💪

マグネシウムは、骨をつくる骨芽細胞に働きかけ、骨に入るカルシウム量を調整する働きがあります。そのため、不足するとカルシウム不足につながります。アーモンドやひじき、納豆、木綿豆腐などに多く含まれています。カルシウム:マグネシウム=2:1が理想と言われています。



【参考】

厚生労働省HP「日本人の食事摂取基準(2020年版)」-カルシウム-

https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf 2020年12月4日アクセス)

厚生労働省HP 「日本人の食事摂取基準(2020年版)のポイント」 P.113

https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000595130.pptx 2020年12月4日アクセス) 

厚生労働省HP e-ヘルスネット カルシウム

https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-042.html 2020年12月4日アクセス)

農林水産省HP「大切な栄養素カルシウム」

(https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/minna_navi/topics/topics1_05.html 2020年12月4日アクセス)