インフルエンザ
インフルエンザの発生時期や流行はその年によって変わりますが、例年は毎年11月下旬から12月上旬頃に始まり、1~3月頃に流行のピークを迎えます。4~5月にかけて減少していきますが、夏季にも発生することがあります。
特徴
▶症状(A型またはB型に感染した場合)
38℃以上の高熱、頭痛、全身倦怠感、筋肉痛・関節痛、悪寒などの全身症状のほか、咳、鼻水など風邪と同じような症状もみられます。約1週間の経過で軽快するのが典型的なインフルエンザで、通常の風邪と比べて全身症状が急激に強く現れることが特徴です。
▶合併症
肺炎・気管支炎・中耳炎・熱性けいれん・急性脳症などがあります。
治療と予防
▶治療
ノイラミニダーゼ阻害剤を中心とする抗インフルエンザ薬が使用されます。ノイラミニダーゼ阻害薬はA型にもB型にも有効で、耐性も比較的できにくく、副作用も少ないとされています。発病後2日以内に服用した場合には、症状の早期回復が期待されます。
▶予防
■ 手洗いや消毒の徹底
手洗いや消毒などの一般的な感染対策が重要になります。外出時にはマスクを着用し、流行期には人混みを避けるようにしましょう。
■ ワクチン接種が有効(不活化ワクチン)
インフルエンザワクチンは毎年、世界各国での流行状況などからそのシーズンの国内での流行を予測して作られていますが、接種したから絶対に感染しないというわけではありません。ただし、かかった場合の重症化や合併症の発生を予防する効果は期待できるといわれています。ワクチンの効果は即効性のあるものではなく、効果が出現するまでに2週間程度を要することから、流行期の12月中旬までにワクチン接種を受けておくのが望ましいと考えられています。
感染経路等
▶感染経路
感染者の咳やくしゃみの飛沫による飛沫感染、ウイルスが付着した手で口や鼻に触れて感染する接触感染が主な感染経路です。
▶病原体
インフルエンザウイルス
▶潜伏期間
1日~3日
▶注意事項
学校感染症において第2種の感染症に定められており、子どもの出席停止期間は発症した後(発熱の翌日を1日目として)5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児の場合は3日)を経過するまでとされています。抗ウイルス薬によって症状が早期改善した場合にも感染力は残っているため、発症5日を経過するまでは自宅待機をすることが望ましいです。
【参考】
国立感染症研究所HP 「インフルエンザとは」
(https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/219-about-flu.html) 2020年10月5日アクセス
厚生労働省HP「インフルエンザQ&A」
(https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/qa.html) 2020年10月5日アクセス
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