お仕事紹介【カリステジア②】

こんにちは、カリステジアです!

今回は、大阪中央営業所で研修をする中で特に印象に残った1日について書きたいと思います。


私が特に印象に残っているのは、博物館での簡易燻蒸を行った日のことです。

その日の流れについてお話する前に、まず簡易燻蒸について軽く説明させて頂きたいと思います。簡易燻蒸は博物館などで多く用いられる手法で、部屋の中に微粒子状にした薬剤を充満させて、その部屋にいる文化財害虫などの殺虫を行う、というものです。


この日は朝、すこし早めに営業所を出て現場に向かいました。大阪中央営業所の現場は大阪府内だけでなく兵庫県や滋賀県など関西圏全体に出向くので、早めに出勤して早めに出発する、という場合がしばしばあります。

到着した後は博物館の方にお声掛けをして作業を始めていきます。


今回はお客様の目に触れる展示室の方ではなく、文化財を保存しておく収蔵庫という場所で簡易燻蒸を行いました。お恥ずかしながら、私はこの仕事に携わるまで収蔵庫というものの存在を知りませんでした…。皆さんはご存知でしたか?実は博物館や美術館は展示されているもの以外にもたくさんの文化財が収蔵庫に保管されているんです!なんだかワクワクしますね!



さて、作業の話に戻ります!

まず最初に、収蔵庫の外にガスが漏れないようにビニールとテープを用いて換気口を塞いでいきます。このような作業の時に役に立つ、ビニールとテープが一体化したようなテープ付マスカーというとても便利な道具があるんですけど、私は最初全く使いこなせませんでした…。使い慣れることが大事ですね!


換気口を塞いだあとは薬剤を入れていくのですが、安全のためにマスク、ゴーグル、手袋をしっかりと着用します。特に今回使用したガスは喉に刺激があるタイプのものなので、マスクの空気漏れがないか念入りにチェックをしました。

そして収蔵庫内を歩き回りながらひたすら薬剤を噴霧していきます。だんだんと収蔵庫内が白い煙で覆われていくので、薬剤が充満していく感じが目に見えて分かりました。それでも全く苦しくなかったので、マスクは偉大だなと思いました!


規定量を噴霧し終えたら収蔵庫から出て、扉をテープで封じます。できるだけ外にガスを出さないようにしなければならないのでここは時間との勝負なのですが、先輩方の動きがとても素早く、なおかつテープの貼り方がとても綺麗でびっくりしました。


このあとは約4時間ガスを充満させっぱなしにします。つまり私たちには4時間の密閉時間が発生します。先輩方は安全確認をしながらその時間を使って各々仕事をされていて、時間の上手な使い方を見習いたいなぁと思いました。


4時間経過したら今度は薬剤と共に噴霧された二酸化炭素を抜いていきます。部屋の空気を自動で抜いてくれる装置のようなものがその収蔵庫には付いていたのですが、かなりの勢いで抜けていくのでびっくりしました。一度部屋に入ってドアを閉めてしまうと、中から開けるのは非常に困難です。


そうして空気を抜いていき、収蔵庫の二酸化炭素濃度が基準値に戻っていることとマスクなしで部屋に入っても大丈夫な状態であることを確認します。このときにガスがまだ残っていると、喉の奥に膜が張るような感覚がして苦しくなります…。


そして最後にその収蔵庫内のトラップの回収と設置を行い、作業が完了しました。

この日は作業時間が長かったこともあり、営業所に戻る頃には退勤時間になっていたので、これで1日が終了です!


私が個人的に印象に残った1日はこんな感じでした。

他にも印象に残っている現場はまだまだあるので、また紹介していけたらなと思います。

ここまで読んでくださってありがとうございました!