実は奥深い!「手洗い」のあれこれ
たかが手洗い、されど手洗い。
感染症対策の基本である手洗いは、実はとても奥が深いものです。
手洗いについて知り、感染症や食中毒から身を守りましょう🌞
🔎どうして手を洗う必要があるの?
感染症などの原因である細菌やウイルスは、土や水、空気の中などの身近な場所にたくさん存在しています。
そのため、いろいろなものを触ったあとの手には細菌やウイルスがたくさん付いていて、さらにその手で他のものを触ることで、細菌やウイルスはどんどん拡がってしまいます。
また、手についた細菌やウイルスは口の中に入ることが多く、目をこすったり鼻をかんだりする際に、目や鼻の粘膜に付いてしまう可能性もあります。
こうして体の中に入ってきた細菌やウイルスが、感染症を発症する原因となるのです。
つまり、手を洗ってきれいにすることで、細菌・ウイルスの拡散や、感染症を予防することが出来ます!
🔎手洗い前の準備
手洗いをする前に、4つのポイントをチェックしましょう。
手洗いの効果を高くすることが出来ます。
☑洗い残しをしやすい部分を知る
色のついている部分が、洗い残しをしやすい部分です。手を洗うときは、特に指先や親指を意識して洗うようにしましょう。
☑爪を短く切る
爪と皮膚の間には多くの菌が潜んでおり、爪が長いほどその菌数が多くなる傾向にあります。爪の長さをチェックし、切りすぎない程度に短くしておきましょう。
☑腕時計や指輪などをはずす
腕時計や指輪を着けたまま手を洗うと、着けていた部分の汚れが落ちずにそのまま残ってしまいます。洗い残しを無くすため、腕時計や指輪ははずすようにしましょう。
☑ばんそうこうをはずす
ばんそうこうも、着けたまま手を洗うと洗い残しの原因になってしまいます。手荒れや傷がある場合は、手を洗った後に傷の手当てをしましょう。
手洗い前の準備は忘れやすいステップですが、手洗いの効果を高めるためにはとても重要です。手を洗う前に自分の手をチェックすることを習慣にしましょう!
🔎手洗いの手順
正しく手を洗うための、基本的な手洗い手順です。
この順番で洗い、効果的に汚れを落としましょう!
①流水で手を洗う
手についている汚れを流水で落とします。
②洗浄剤を手に取る
水だけの手洗いだと、手についている汚れを十分に取ることが出来ません。
手の表面全体を洗うのに十分な量の洗浄剤を取りましょう。
③手のひら・指の腹面を洗う
ここで十分に石けんを泡立て、手のひら・指の腹面をすり合わせて洗いましょう。
④手の甲・指の背を洗う
反対側の手のひらを使って、手の甲・指の背をすり合わせて洗いましょう。
指の根元から指先まで、洗い残しがないように意識して動かすようにします。
⑤指の間・股を洗う
とても洗い残しの多い部分なので、指を一本一本洗うことを意識しましょう。
⑥親指・拇指球を洗う
反対側の手で親指を握り、回転させて洗いましょう。拇指球(親指の付け根のふくらみ)は、トイレをするときに汚れやすい部分なので、ここも忘れずに洗うようにしましょう。
⑦指先を洗う
指先を反対側の手にあて、こすり洗いしましょう。
⑧手首を洗う
反対側の手のひらで手首をつかんで、くるくる回すように洗いましょう。
⑨洗浄剤を十分な流水で洗い流す
泡の中には細菌やウイルスがたくさん存在しています。流水でしっかりと洗い流すようにしましょう。
⑩手を拭き乾燥させる
しっかりと水分をふき取り、乾燥させましょう。布タオルは細菌やウイルスの温床となりやすいため、使い捨てのペーパータオルを使うといいでしょう。
②~⑨を繰り返し、二度洗いを行うとさらに効果的です。洗い残しのないよう、順番通りにしっかりと洗いましょう!
また、洗いすぎると手荒れの原因になってしまうので、手を洗った後はしっかりとハンドケアを行いましょう。
手洗い手順が分かるポスターのダウンロードはこちらから。
🔎手洗いのタイミング
手洗いはとても大事なことですが、一日中ずっと手を洗い続けるというわけにはいきません💦そのため、手を洗うべきタイミングを知っておくことが大切です。
タイミング1・トイレの後
排泄物は微生物のかたまりです。トイレに行った後の手には細菌やウイルスが付いているので、必ず手を洗いましょう。
タイミング2・帰宅したとき
外出先でいろいろなものを触った後の手には、細菌やウイルスが付いているかもしれません。外から帰ってきたときはまず手を洗いましょう。
タイミング3・料理をする前
汚れた手で料理をすると、食材や調理器具が汚染されてしまいます。食中毒の原因にもなるので、料理をする前には手を洗い、細菌やウイルスを付けないようにしましょう。
タイミング4・ご飯を食べる前
細菌やウイルスが手に付いていると、食べ物と一緒に口の中に入ってしまうかもしれません。ご飯を食べる前には手を洗いましょう。
これらのタイミングで手を洗い、細菌・ウイルスの拡散や、体内への侵入を防ぎましょう!
今回お伝え出来たのはほんの一部ですが、手洗いの奥深さを感じて頂けたでしょうか?
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参考文献
公益社団法人日本食品衛生協会(2014)、『食中毒・感染症を防ぐ!!食品を取り扱う人のための衛生的な手洗い』。
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