咲くLIFE Vol.4 前田ひとみさん
「咲くLIFE」、4人目のゲストは、関テレ初の女性局長をご経験された前田ひとみさんです!
前田さんは学生時代から変わらない働き者で、誰よりも努力を重ねてこられました。
ーー誰もが知るテレビ局ですが、なぜ現在のキャリアを選ばれたのでしょうか。
テレビという公共の電波を使って発信することに、魅力を感じました。同時に、社会を動かす力を持つ責任の重い仕事です。放送するということは、報道、バラエティ、全てエンターテイメント、演出力だと思っています。それは、ただの娯楽という意味ではなく、いかに有益なものを社会に伝えていけるかということです。
ーー様々な部署をご経験されていらっしゃいますが、その中の出来事をお教えいただけますか。
どの部署も面白いです。テレビ局ならではですが、真面目な会議やシチュエーションでも、役員が必ず一笑いを忍ばせていたりとか、局員は普段よりサービス精神・その場の演出感覚を持っていると思っています。私のキャリアで一番印象深い経験は、視聴者の方を裏切ってしまった大きな出来事の対応でした。当時は、最前線で記者対応を行っていたため、精神的に本当に辛い時期でした。会社は「視聴者の信頼を番組で取り戻す!」として、全社をあげて真摯に番組制作に取り組んできました。
ーーお仕事で極限のご経験をされていますが、前田さんを頑張らせる源は何でしょうか。
昔ですが、スポーツ局にいた時は、ほとんど休みがないような状態もありました。当時考えていたのは、女性でも男性と同様に仕事をさせてもらえる喜びをモチベーションにしていました。ここで弱音を吐くと、次はありません。それと、学生時代から学費を自分で稼いでいたので、お金を稼ぐことがどれほど大変なことかを、身をもって体感しています。給与という対価に見合った役割を果たすべきだと考えています。
ー どんなにしんどい状況でも、前田さんからはお仕事をさせていただける喜びを感じます。シニア職に就かれ、次の目標をお聞かせいただけますか。
孔子の論語に、「四十にして惑わず、五十にして天命を知る」とありますが、私にはそんな悟りはありません(笑)。やりたいことは尽きず、ずっともがき続けてきたような気がしています。もがき続けることが目標かもしれません。具体的には、語学の習得はじめ、もっと自分の世界を広げていければと思っています。
ーー時間が足りないと思うのは、私も凄く共感します。前田さんが大切にされていらっしゃる信念、価値観などはございますか。
人との関係性です。肩書や権力、物理的なものはいずれなくなります。人とのつながりは永遠です。「前田さんと出会えてよかった」と思っていただければ嬉しいです。ご縁を大切にしたいですね。もう一つは、物事をシンプルに考えることです。問題が複雑になったとき、物事の根源に立ち返るように気をつけています。本来はどうしたかったのか、道理にかなうように考えると、自然と答えが出てくるように思います。
ーーこれまで悩み抜いてこられた前田さんだからこそのお言葉です。社会の女性へメッセージをいただけますでしょうか。
スポーツ局に女性が配属されたのは、私が初めてでした。私のキャリアはいつも男性社会でした。しかし、女性だからと考えるのではなく、一人の人間として強く生きてほしいと思います。「ゆりかごを揺らす手が世界を支配する」というような、生まれたときからの刷り込みがあるように思いますが、このような社会の意識を変えていかなければなりません。時には心無い言葉を浴びることもあるでしょう。その時は、相手を理解しつつも何か違うアプローチで向き合えないか考えることが重要だと思っています。そして、決して無理をしないことです。自分を大切にして、自信をもって意思表示してください!
局のキャラクターハチエモンできました!
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