1方1歩前進!衛生習慣を日々の暮らしへ Vol.1 加湿器

1年のうち、最も乾燥する冬の季節。湿度を保つために、加湿器を使用する家庭も多いと思います。水をセットするだけで簡単に使用できる加湿器ですか、使用の際には注意が必要です。インフルエンザや新型コロナウイルス感染症対策としても、加湿器を使用した湿度40%以上の加湿が推奨されています。しかし、一歩間違えると私たちの健康を害する危険があることを知り、衛生的かつ安全に使用できるようにしましょう。  


問題となるのは、ズバリ!加湿器の水タンク内です。タンク内でレジオネラ属菌が増殖してしまうと、それが加湿器から出るエアロゾル(水の微粒子)とともに室内に飛散し、ヒトの肺へと取り込まれてしまいます。免疫力の低い高齢者や子供は特に注意が必要です。 

 

レジオネラ症は、環境中に広く生息するレジオネラ属菌をエアロゾル(水の微粒子)と共に肺に取り込むことにより起こる呼吸器感染症です。ヒトからヒトへの感染はありません。

では、レジオネラ症の原因・潜伏期間・病型・特徴を見ていきましょう!

 

加湿器を清潔に維持するためには、以下のポイントを習慣化しましょう

1、タンクの水は毎日新しい水道水に交換しよう!

2、タンクの水を抜き、よく乾燥しよう!

3、タンク内はこまめに洗浄しよう!

 

※洗浄時の注意ポイント!

定期的に次亜塩素酸ナトリウムでの洗浄・消毒が有効とされています。その際は、取扱説明書を確認してください。また、次亜塩素酸ナトリウムは汚れに弱いので、あらかじめ汚れを落としてから使用しましょう。


【参考】
地方独立行政法人大阪健康安全基盤研究所HP「加湿器のレジオネラに注意しましょう」(http://www.iph.osaka.jp/s012/050/010/030/050/20181121153857.html 2020年12月3日アクセス)

厚生労働省HP「レジオネラ症Q&A」(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_00393.html 2020年12月3日アクセス)

厚生労働省HP「第14回新型コロナウイルス 感染症対策分科会(https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000693728.pdf  2020年12月3日アクセス)

新潟市保健所HP 「家庭用加湿器のレジオネラ症対策について」(https://www.city.niigata.lg.jp/iryo/shofuku/yoshikisyu/jigyousyamuke/jikohoukoku.files/8_301128rejionerasyoutaisaku_onegai.pdf  2020年12月3日アクセス)

小椋正道・矢野久子・加藤宗博・山本俊信・中村敦・岡本典子・脇本幸夫・高阪好充・小 柏均・多和田行男・椙谷康一・内村勝好・上田明宏・奥住捷子・溝上雅史(2006)、「加湿器肺予防のための在宅での加湿器洗浄と消毒法の検討」